正確に言うのが難しいのだけれど、今回のバービー公式の話にせよ、毎年8月に出てくる「唯一の被爆国」云々にせよ、「我々=日本人の加害と被害」という枠組みは、私には感覚としてはあまり良くわからない。
というか、加害の方について自分がそれに連なっているという感覚は、強くある。
それは私自身が子ども時代を過ごした東南アジアで日本軍の暴力について直接間接に見聞きしたり学んだりして育ったというのもあるだろうし、そもそも私が東南アジアにいたのは東〜東南アジアの戦争を背景とする日本の高度経済成長に乗っかった父親の仕事があったからだという感覚も関係しているし、そうやってさまざまなレベルでの加害を積み重ねつつ戦争責任の拒否と歴史修正とに全力邁進する自民党政権を擁する国のパスポートを持っているから、というのもある。
ただ、被害については、あくまでも私自身は、それを「自分の(自分たちの)」被害である、と感じたことはない。
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