大昔のバブル期に、パリのルイ・ヴィトンに友だちのお付き合いで行ったとき。
日本人の団体さんがうわっと沢山入ってきた。そして皆が群がるのはやはり財布とか当時流行っていた小さめのボストンバック。
そうしたら店員がフランス語で「どうせ皆安いものしか買わないし、フランス語なんかわからないから、声かけられるまでほうっておきましょ」と笑いながら腕組みをして話しているのがちょうど聞こえた。
むかーっと来たので「客は客でしょ。わたしみたいにフランス語がわかる日本人もいると考えたほうがいいと思うけど?」ときちんと目を見てもちろんフランス語で言ってやったら、パアッと赤くなった。で、お決まりの言い訳「そんなつもりじゃなかった、アナタの気分を悪くしたらごめんなさい」と。
その真っ赤になってうろたえた顔を今でも思い出す。誰も自分の話している言葉がわからないと思って貶すのは恥ずかしいよ。