ローラースルーGOGO(ローラースルーゴーゴー)とは1974年(昭和49年)に日本で発売された乗用玩具。
概要
スケートボードを乗りやすくしたレジャー用品として考案され、開発は本田技研工業、製造は系列部品メーカーおよび外部の自転車部品メーカー、販売はホンダの陸上向け商品を手掛けるアクト・エルが行った。商品名の「ローラースルー」は「通り抜ける」の意味を込められた造語であり、「GOGO」は軽快な乗り心地、当時流行のゴーゴーダンス、5,500円の本体価格(「五」が二つ)にちなんで付けられている。1976年(昭和51年)1月1日には、対象年齢を上げたローラースルーGOGO7(ローラースルーゴーゴーセブン)も7,700円で発売された。
アクト・トレーディング(現・ホンダトレーディング)がアメリカへの輸出も行い、GOGOはKick'N Go。GOGO7はKick'N Go Seniorの名で販売されていた。
最盛期には月産10万台のヒット商品となり、1974年の発売以来100万台が生産されたが、1976年に起こった交通事故後、社会的圧力により製造を終了した。
構造
のちのキックボードと同様の車輪構成で、前二輪、後一輪の計三輪。プラスチックの車輪にソリッドラバータイヤを着けており、ブレーキレバーを握ると後輪のタイヤ表面に鉄のパッドを押し当てて制動する。自転車と似たハンドルを備えるが、フレームに固定されているので左右の体重移動のみで進行方向を変える。デッキ後方にはばねの力で戻るペダルが付いており、これを片足で踏み、自転車同様に後輪のスプロケットをチェーンで駆動して進む。チェーンはベンリィCB50などのエンジンのカムチェーン(と同じサイズ)。地面を蹴って進むこともできるが、後輪が逆方向には空転しないので後退はできない。
GOGOは体重制限45 kg(おおよそ当時の中学2年生の平均)、GOGO7は60 kgとなっている。この二種類に構造上の大きな違いはないが、アメリカではGOGO7 (Senior) を二輪化した"Kick'N Go 2"もホンダ (American Honda Motor Co.,Inc.) から1980年(昭和55年)ごろに発売されている。
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