『マチネの終わりに』(平野啓一郎・文春文庫)の前半部分を読んでいる。これ面白い……
「人は変えられるのは未来だけだと思い込んでる。だけど、実際は、未来は常に過去を変えているんです。変えられるとも言えるし、変わってしまうとも言える。過去は、それくらい繊細で、感じやすいものじゃないですか?」
この言葉、蒔野と洋子が初めて会話した夜の洋子の言葉。読み進めると蒔野にとってのこの夜の出会いという「過去」意味が変わっていってる気がするし今後もまた変わっていくのではないかという予感がある……
僕も多分、「あの日」を時間が経つに連れ変えてしまい変わってしまったのではないかとか思った。
「しかし、あの人に値する存在でありたいと願わないとするなら、恋とは一体、何だろうか」だってさ。