私は逮捕についてはかなり抑制的な立場で、これまでも逃亡や証拠隠滅の可能性がないと考えられるような事例で容疑者が逮捕された場合には、逮捕権の乱用だと抗議の意思を表明してきた。
ただ、そんな私でも今回の兵庫県知事選挙における斎藤元彦兵庫県知事およびその陣営における公職選挙法上の事前運動ないし買収疑惑は、疑惑の向けられている本人による文書、画像、動画等の投稿、また動画内での証言等によって具体的な法令違反の証拠がすでに出そろっているため、少なくとも株式会社merchuの代表取締役社長の折田楓氏とその社員およびアルバイトは、証拠の隠滅を防ぐためにも可及的速やかに逮捕ないしそれに準じる措置が取られることが必要なんじゃないかと考えている。
とにかく今回の兵庫県知事選挙は、虚偽の情報が意図的組織的に流布され拡散され、それによって民主主義の根幹たる選挙結果が歪められてきたことは疑いようがないわけで、もしそれが買収など公職選挙法に違反して行われていたとするならば実に由々しきことである。本当に、これはただごとでは済まないだろう。