必要なのは「再分配」であって、漠然とした「減税」じゃないんだよね。この辺の区別がついてないのと、区別ついて確信犯で「減税」を志向するのと、どっちも有害。
よく知られているように、資本主義はほっておけば格差が開き、格差が開けば(相対的に消費性向の低い)富裕層に富が集中するから消費需要が先細り、その結果必然的に投資需要も減退して総需要が構造的に不足するようになる。
この矛盾を「戦争」とか「植民地獲得」とかで誤魔化してきたのが近現代史で、そんなことやっても先がない上にあまりに非人道的だから別の道を考えれば「人権保障」を下敷きにして豊かさを社会全域にきちんと配分する再分配経済が大事、ということになる。世界人権宣言前文も参照のこと。
もとより「減税」は富裕層の方に恩恵が大きいし、国民民主党の主張するような基礎控除(所得控除)拡大では余計にそう。地方税収への影響も無視できない。それよりどこの国でもやってる「所得控除を税額控除へ置き換え」を進めるのが良いけど、有権者はこの二つの控除の区別もついてない状態だしね。先は遠い。