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　夫婦別姓に反対だという若い男性アイドルが、結婚しても俺の苗字になってくれない人なんか、嫌やわと語っているのを見たことがある。その語り方に、同姓を強制することの動機も影響も問題も表れてるなと印象に残っている。
　結婚は女性が相手の「家に入る」ことで、その時、彼女はそれまでの名前と家を捨てることになる。女の子が生まれたとき、親がいくらまともでも「残念」と言う良からぬ親戚がいるのはそのため。また、女性が「家に入る」ことを当然とするような家庭ではその女性を「家風に合う」ようにと「しつけ」「教育」することも当然だとするだろうし、家側が変わることなど想像もしないだろう。そして「伝統的家族観」という言葉を聞いて良い印象しかもたない、当然だと思うような人は上記のようなことを問題だとは考えない。
　現実の体験で変わっていける人は幸福で、変われない人は暴力に向かうこともある。