酒井隆史『ブルシット・ジョブの謎』読了。
グレーバーの元の本は分厚すぎてなかなか読み切れないからと読み始めたが、スイスイ読める。足掛け3日で読み終えた。「最近ブルシット・ジョブ=BSJってよく聞くけどどんな議論?」って気になってる人は是非に。特に、本家ではあちこちで断片的に議論されてることがまとめた整理されてるところもあり(本書の4章5章あたり)、本家読む前に通読してくと理解しやすいと思う。
BSJは面白い概念なんだけど、「どういうメカニズムでそんな無駄なものが現実に成り立ちうるのか?」というところが気になってたんだけど(普通に考えれば、真っ先にコスト削減の対象になる)、完全に納得とまではいかないながら、なるほどと思える話ではあった。そこから自分なりに接木して考えてみたい。
追記。Xをザクっと検索してみたけど、間違った使い方してる人結構多いなと思う。BSJとは、「被雇者本人でさえ、その存在が正当化し難いほど、完全に無意味で、不必要で、有害でさえある」有償の仕事。同時に、無駄なのに無駄ではないかのように「取り繕わなければならない」ことが仕事の一部であるような仕事。結構テクニカル。