都知事選の情勢分析の結果は、情勢分析どおり小池百合子氏が当選をしましたし、二番手と三番手の蓮舫氏と石丸伸二氏はともに「追う」や「追い上げる」で横並びでしたから、情勢分析に反する結果が出たわけではありません。また、大統領選挙においては、私たちが日本国内で目にしていたのはおそらく〈情勢報道〉ではなくて〈全米での支持率の推移〉でしかなく、それとて三春充希(はる)さんの述べられているところでは「全米の支持率の平均で2ポイントリードなら、ほとんど互角」ということなので、事前に私たちが手にしていた情報と選挙結果は反するものではありませんでした。
以上のことから「世論調査の結果を鵜呑みに出来ない気がしてしまう」というのは誤った事実認識に基づく誤った認識と言わざるを得ません。前提となる事実認識を誤ると、そこからどれだけ正しい推論をしても結論が正しくなるということは偶然でもない限りありませんので、まずは事実認識をしっかりすることが大切かなと思います。(つづく)