イーロン・マスクによる情報通信プラットフォームの「乗っ取り」は、巨万の富を得た人間が、アメリカだけでなく、世界各国の現実の国家政治体制さえ左右できる力を持てることを明らかに、マスクが現在鮮明にしている政治への強い関心からしても、Xを用いている国はどこも誇張なしに崖っぷちの世界に生きているのだろう、と、ブラジルとマスクのかかわりの解説ポッドキャストを聞いて思いました。
これまでの独裁者などとちがって、マスクは自分が目指す統治体制があるわけではなく、たんに、自分の政治的な力を誇示したいだけなのが、現在の世界の特徴に見えます。
それが意味するのは、たんに世界は混乱するだけで、その行く末については、誰一人責任を持とうとしない、という世界線です。
言論プラットフォームを自分の政治的力を誇示するためだけに用いたい人は、日本でも多く見られますが、それらの人にとっての究極のロールモデルは、マスクということになるのでしょう。