「貧乏国ニッポン」の道筋を決定づけた90年代の出来事 、賃金・技術力で転落… | ニッポン沈没 日本を見捨てる富裕層 | ダイヤモンド・オンライン https://diamond.jp/articles/-/292482
90年代以降、日本の輸出競争力が劇的に低下したことが生産性鈍化の原因であり、これにより日本経済の凋落が始まったと考えてよい。
では、90年代に一体何があったのだろうか。
実はこの問題についても答えははっきりしている。90年代の産業界を特徴づける出来事といえば、パソコンの普及に伴う世界的なビジネスのIT化である。
日本企業はこの潮流を完全に見誤り、急激に国際競争力を低下させていった。
OECDの調査によると、95年以降、日本におけるIT投資水準はほぼ横ばいで推移する一方、同じ期間で米国やフランスは投資額を3倍超に増やした。
また、ITの普及を全体の成長につなげるには人材への投資も必要だが、これについても日本企業は著しく遅れている。
企業における人的投資のGDP比を国際比較すると、日本は諸外国の10分の1程度の水準しかなく、しかも90年代以降、投資は減る一方となっている。