物価高へ賃上げ「責任は経営者」…政治がやれることは 経済評論家・加谷珪一さん(52) https://nishinippon.co.jp/item/n/946452
「物価高の長期化に対抗する手段は、賃上げになります。原資は企業の利益だが、日本の企業は稼ぐ力がないから、賃上げできない。その責任は、ひとえに経営者にあります。
一方、日本企業の内部留保は480兆円を超えている。本来は次なる成長に向けた投資に回すべきものだが、過剰にため込む経営者は無能と言えます。例えば、米国やフランスのIT投資は1990年代以降、3倍超に増えているが、日本はほぼ横ばい。IT投資が生産性向上に結びつくことは明らかなのに怠ってきました。
企業を利益体質に変えるには、経営者を甘やかしてはいけません。有能な経営陣を選ぶ企業統治の仕組みの強化、人材のスキルアップやイノベーションを促す税制など、政治がやれることはたくさんあります」