「憲法13条は『個人の尊重』を定めていますが、個人の尊重を利己主義と誤解しているのです。戦後の改憲論議で繰り返されてきたのが、日本国憲法が行き過ぎた個人主義という風潮を生んできたという保守層からの批判でした。それは2012年の自民党の憲法草案が、『個人』を『人』に書き換えていることにも表れています」
「つまり、55年体制以降の長期保守政権が、憲法とその人権規定を尊重しない改憲論の立場をとり、国内人権機関や小学校などでの人権教育の制度化を怠ってきたことに原因があるのではないでしょうか。道徳と人権が混同され、個人尊重主義が利己主義と誤解される傾向とあいまって、十分な人権論議や人権教育の場が確保されない状態が続いてきたと考えています」
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